「換気扇、最後に掃除したのはいつだっけ」。
フィルターを見上げると、縁が茶色い。指で触れなくても、油を含んだほこりが付いているのが分かります。思い返すと、掃除したのは半年前。ここでファンまで外すのか、今日は外側だけにするのか、迷うところです。
先に結論をいうと、「半年たった」という理由だけで、分解の範囲は決められません。揚げ物の回数も機種も違うからです。先に見るのは、油だれ、吸い込み、音、焦げたようなにおい。異常がなければ型番を撮り、説明書に載っている部品だけを外します。
焦げたにおいがする。スイッチが熱い。カタカタという音が急に増えた。油がコンロへ垂れている。こんなときは、汚れを落として様子を見る日ではありません。運転を止め、型番と症状をそろえて相談する日です。
特に変化がなく、外側とフィルターがべたついているだけなら、説明書どおりの日常のお手入れから始められます。ただし、金属フィルターがある機種とフィルターレス機種では、外し方も洗える場所も同じではありません。
この記事では、脚立へ乗る前の一分から、部品を戻して最初に運転する十秒までを追います。読みながら、自宅の換気扇をどこまで触るか決めてください。
この記事で分かること
- 半年放置した換気扇で最初に見る場所
- 汚れによって起こりやすい変化
- 掃除前の安全確認
- 自分で外してよい部品の判断方法
- 洗剤と道具を選ぶ基準
- 掃除頻度の決め方
- 作業を止めて相談したい状態
最初の五分で、今日はどこまで触るか決める
| 見つけた状態 | 今日はどうするか | 手元に置くもの |
|---|---|---|
| 外側とフィルターに軽いべたつき。音やにおいはいつもどおり | 外側と、説明書で外せると確認できた部品まで洗う | 説明書、中性洗剤、手袋、部品を置くトレー |
| 音は普通だが吸い込みが弱い。料理のにおいも残る | 給気口とフィルターを確認。掃除前後を同じ条件で比べる | ティッシュ一枚、掃除前の音と吸い込みのメモ |
| 異音、焦げたにおい、回転不良、スイッチの異常、繰り返す油だれ | 掃除で直そうとせず、使用を止める | 型番、症状のメモ、油だれや部品の写真 |
最初に「今日やる範囲」を一行で決める
点検して異常が見つからなければ、次は作業の終点を決めます。半年分を一度に落とそうとすると、ファンまで外したところで時間がなくなり、夕食前に戻せなくなることがあります。
メモには、たとえば「今日は外側とフィルター」「整流板まで。ファンは説明書を読んでから」と書きます。終了時刻も一緒に決めてください。昼食や夕食でコンロを使うなら、その一時間前には洗う作業を終え、乾燥と取り付け確認へ移れる予定にします。
ここでファンまで進むかは、汚れの濃さではなく、説明書に外し方があるか、安全な足場があるか、乾かす時間を取れるかで決めます。「せっかく始めたから」は判断材料にしません。
外側だけで終えても失敗ではありません。電源を切る前の音、型番、フィルターの状態が確認できれば、次回は迷わず続きから始められます。作業を分けるときは、洗っていない部品を無理に外さず、そのまま戻して終了します。
作業前のメモ例
「異音なし/焦げたにおいなし/油だれは左奥に一滴/今日は外側とフィルターまで/午後2時に終了」
パナソニックは、換気扇本体やフィルターが汚れると、換気能力が低下したり運転音が高くなったりすると案内しています。ただし、給気が不足している場合も排気しにくくなり、音が高くなることがあります。
見た目の汚れだけで原因を決めず、掃除前と掃除後の音や吸い込みを比べることが大切です。
脚立へ乗る前に、換気扇を一分だけ動かす
まだ部品には触れません。いつもの強さで換気扇を動かし、立つ位置を変えずに音を聞きます。
以前から聞いている一定の風の音か。カタカタ、ガラガラ、こすれるような音が加わっていないか。操作ボタンが熱くないか。焦げたようなにおいがしないか。
異常を感じたら、ここで停止。油汚れが原因だろうと決めて分解を始めず、型番を控えてメーカーの相談窓口へ連絡します。
特に変化がなければ、ティッシュペーパーを一枚用意します。吸込口へ押し込まず、少し離した位置で吸い寄せられるかを見ます。メーカーが機種別の確認方法を示している場合は、その方法を優先してください。
運転音は普通、でも料理のにおいが残る
フィルター汚れだけでなく、給気不足も確認します。窓も給気口も閉じた室内では、換気扇が排気する空気を取り込みにくくなることがあります。
給気口を説明書どおりに開け、室内ドアの状態も確認。それでも吸い込みが弱いなら、掃除後にもう一度同じ条件で比べます。
油が一滴、コンロ側へ垂れている
コンロを使わず、油の出どころを目で追います。オイル受けからあふれているのか、外せない本体の内側から来ているのか。後者なら、見えない場所へ厚い汚れがある可能性もあります。
脚立の上から奥へ手を入れず、型番と油だれの位置を写真へ残します。説明書にあるオイル受けまでなら指定方法で掃除し、位置が分からない、油が繰り返し垂れる場合は相談です。
説明書が見つからない
本体の前面、側面、整流板の内側など、無理なく見える範囲で型番ラベルを探します。スマートフォンで撮影し、メーカー公式サイトの取扱説明書検索へ入力します。
型番が読めないまま「似た機種」の動画で分解しないでください。外見が近くても、留め具、コーティング、ファンの固定方法が同じとは限りません。
外す前に残す写真は4枚でよい
部品を外したあとに困りやすいのは、汚れよりも「どちら向きだったか分からない」ことです。撮影は多ければよいわけではありません。次の4枚がそろっていれば、取り付け時に見返しやすくなります。
- 換気扇全体を正面から撮る
- 型番ラベルを文字が読める距離で撮る
- 留め具と部品の向きを近くから撮る
- 油だれや変色など、気になった場所を撮る
スマートフォンは油の付いた手で操作しないよう、撮影を終えてから手袋を着けます。途中で写真を追加するなら、いったん手袋を外すか、家族に撮影を頼みます。
外したネジや留め具は、空き容器へまとめます。部品ごとに容器を分ける必要はありませんが、「整流板」「フィルター」などと紙へ書いて置くと、別の小さな金具と混ざりません。シンクの縁へ直接置くと、洗い物の途中で流したり落としたりしやすいため避けます。
写真に写った小さな金具を勝手に外さない
ファンにクリップのような金具が付いていることがあります。LIXILは、回転バランスを取るためのおもりの場合があり、外すと異音や吸い込み低下の原因になると案内しています。
油の塊に見えても、爪や歯ブラシで動かす前に写真と説明書を照合します。何の部品か分からなければ、その周囲は触らず残してください。掃除は、部品を元の状態へ戻せる範囲で行います。
外れにくい部品は、その場で十秒止まる
油で固着しているのか、ロックが残っているのか、そもそも利用者が外す部品ではないのか。力を加える前に三つを確認します。
説明書の図と向きが合わない。片側だけ下がる。工具を使わないと動かない。このどれかなら中断です。メーカーの問い合わせでは、「型番」「外したい部品名」「どこまで動くか」「工具を使っていないこと」を伝えると状況を説明しやすくなります。
茶色い汚れを見つけたら、三か所を続けて見る

一か所目は、フィルターの網目
明るいところから見て、網目が透けるかを確認します。茶色い膜の上に灰色のほこりが重なっているなら、乾いた布でこするより、説明書にある洗剤でゆるめるほうが進めやすい状態です。
指で汚れを確かめる必要はありません。油が付いた手でスイッチやスマートフォンに触れると、掃除する場所が増えます。写真を一枚撮り、洗浄前の状態として残します。
汚れの下から塗装が浮いて見える、表面が粉のように崩れる。そんな場所は「強く洗う印」ではなく、「触るのを止める印」です。洗剤を濃くせず、部品交換の可否をメーカーへ確認します。
二か所目は、フードの縁とオイル受け
次に、コンロ側へ出ている縁を見ます。一滴だけでも油が垂れていれば、その真上をたどります。オイル受けが満杯なのか、継ぎ目から出ているのか、外せない本体の奥から来ているのか。場所で対応が変わります。
オイル受けが説明書にある部品なら、指定の外し方で掃除します。奥から繰り返し垂れるときは、脚立の上で手を差し込まず、写真を撮って相談します。調理中の鍋や食品へ油が落ちる位置なら、状態が分かるまで使用しません。
三か所目は、換気扇ではなく給気口
フィルターが汚れていると、吸い込みの弱さを全部そのせいにしたくなります。しかし、室内へ入る空気が足りなくても排気しにくくなります。パナソニックも、換気では排気と給気の両方が必要だと案内しています。
給気口が家具やカーテンでふさがれていないか。閉じたままになっていないか。確認してから、掃除前の吸い込みを見ます。掃除後も同じ窓・ドア・給気口の状態で比べれば、「フィルターを洗ったのに変わらない」というときも原因を切り分けやすくなります。
道具を出す前に、七つだけ確認する
- 型番を撮り、その型番の説明書を開いたか
- 異音、焦げたにおい、回転不良、スイッチの異常はないか
- 停止ボタン以外に、プラグやブレーカーの操作が必要か
- 利用者が外してよい部品はどこまでか
- 洗剤の液性、湯の温度、つけ置き時間が書かれているか
- 両手を使っても安定する足場があるか
- 洗った部品を夕食前までに乾かせるか
一つでも分からない項目があれば、先に説明書を読みます。今日中に答えが見つからなければ、外側を拭くだけで終えて構いません。部品を外してから調べ始めるより、戻せる状態のまま一度止まるほうが簡単です。
「停止」を押したあと、すぐ手を伸ばさない
機種によっては、電源プラグを抜く、分電盤のブレーカーを切る、といった指示があります。コンロとの連動や自動運転がある製品では、停止ボタンだけで作業へ入れない場合もあります。
乾いた手で説明書どおりに電源を切ります。コンロの火が消え、五徳や天板が冷えたことも確認。保護シートを敷くのはそのあとです。熱が残るうちにビニールや新聞紙を広げません。
図に名前がない部品は、今日は残す
説明書のお手入れ図に「整流板」「フィルター」「オイル受け」と名前があり、外し方まで載っている。その部品だけを対象にします。図にないカバーやネジは、汚れて見えても残します。
外す前に全体と留め具を撮影。片手でスマートフォン、片手で重い整流板を支える形にはしません。撮影を終え、スマートフォンを安全な場所へ置いてから、部品を両手で持ちます。
使える時間に合わせて掃除を二つに分ける
作業時間が30分しかない日に、つけ置きが必要なフィルターまで始めると、乾燥前に戻したくなります。短い日と、まとまった時間がある日で内容を分けておくと安全です。
| 時間 | 進める範囲 | 終わりの状態 |
|---|---|---|
| 15~30分 | 型番確認、異常の有無、外側の拭き掃除 | 水分を残さず、分解せずに終了 |
| 1~2時間 | 説明書で外せるフィルターや整流板まで | 洗浄、すすぎ、乾燥、取り付け確認まで行う |
| 相談を優先 | 異音、焦げたにおい、油だれ、部品の固着がある | 運転せず、型番と写真を用意する |
30分の日は「見える面」だけで終える
コンロが冷えていることを確認し、説明書どおりに電源を切ります。外装とフードの見える面を、指定された方法で拭きます。操作スイッチは洗剤を使わず水拭きとする製品もあるため、外装と同じ布で一気に拭かないでください。
拭き終えたら、から拭き。道具を片づけて終了です。短時間の日に「フィルターを少しだけ外す」はしません。次に使うまでに乾燥と固定確認ができない作業へは入らない、という区切りです。
まとまった日は乾燥時間を先に確保する
午前中に洗い、午後は乾かす。夕食までに戻すなら、時計から逆算します。LIXILの案内には、取り外したフィルターを台所用中性洗剤を入れたぬるま湯へ30~40分つけ置きする例がありますが、これは同社の案内に沿う製品の一例です。
つけ置きを延ばせば必ずよく落ちるとは限りません。表面加工へ影響する場合もあるため、自宅の説明書に時間の指定があればそちらを守ります。タイマーが鳴ったら一度状態を見て、強くこすらなくても動く汚れだけを落とします。
フィルターを外す日は、この順番を崩さない
説明書を開いたまま、まずコンロと床を保護します。外した部品を置くトレーは、脚立へ上がる前に用意。手に持ったまま置き場所を探さなくて済みます。
次に、指定された方法で電源を切ります。全体、留め具、部品の向きを撮り、写真を見返してから取り外します。ネジや小さな留め具はトレーではなく、別の小皿へ。大きな部品の下に隠れるのを防げます。
洗剤は、説明書に台所用中性洗剤とあれば、その表示に合うものを薄めます。濃くすれば早く落ちるわけではありません。湯温とつけ置き時間も、自宅の機種に書かれた数字を使います。
油がゆるんだら、やわらかい布やスポンジで動く汚れだけを取ります。細い羽根の奥を力任せにこすらない。金属たわしや研磨剤を追加しない。落ちない一点のために、部品全体へ傷を付けないためです。
すすいだ部品は、乾いた布で水分を取り、明るい場所へ移します。ここで一度、洗剤を片づけても構いません。残る作業は、乾燥、取り付け、短い試運転です。
作業を再開するときの一言メモ
「フィルターと整流板は洗浄済み。小皿に留め具2個。午後4時に水滴を確認してから戻す」
洗っている途中で迷ったら、そこで分ける
半年たった汚れは一様ではありません。ぬるま湯で動く油もあれば、塗装と一緒にはがれそうな黒い点、金属そのものの変色もあります。全部を同じ強さでこすらないことが、部品を傷めない近道です。
布へ色が付いた
茶色や黄色なら油汚れのことがあります。一方、部品と同じ黒、白、銀色が布へ付く場合は、塗装や表面加工が動いている可能性があります。洗剤を足さず、その場所の作業を止めます。
すすげる部品なら説明書どおりに洗剤を落とし、写真を撮ります。本体側なら水分を増やさず、メーカーへ材質と補修の可否を確認してください。
汚れが細い羽根の間に残った
シロッコファンの羽根は数が多く、端もあります。手袋をしていても指を奥へ押し込まず、説明書で認められたスポンジやブラシを使います。ファンを曲げるほど力をかけると、回転バランスが崩れて異音につながる場合があります。
一度で完全に落とすより、すすぎと乾燥を終え、次回の清掃時期を早めるほうが安全な場合もあります。落ちない汚れが「掃除不足」なのか「部品の劣化」なのか分からないときは、部品交換を含めてメーカーへ確認します。
洗剤を混ぜたくなった
中性洗剤で残ったからといって、重曹、セスキ、漂白剤、クレンザーなどをその場で追加しません。洗剤の液性や成分が違い、部材を傷めたり、組み合わせによって危険なガスが発生したりするおそれがあります。
いったん十分にすすぎ、使った製品名をメモします。別の洗剤を試すかどうかは、換気扇と洗剤の双方の表示を確認してから決めます。説明書に「中性洗剤」とあるなら、その範囲を越えません。
途中で止める目安
- 部品と同じ色が布へ付いた
- 金属が曲がりそう、留め具が割れそう
- 洗剤の使用可否が分からない
- 電装部へ水や泡が入った
- 元の向きが写真でも確認できない
本体へ直接スプレーしない
取り外せない本体は、洗剤を布へ含ませて拭く方法が案内されることがあります。モーター、操作スイッチ、配線、センサーなどの電装部へ水や洗剤をかけると、故障や感電につながるおそれがあります。
熱湯と強いアルカリ洗剤を自己判断で使わない
熱いほど油が落ちやすいように思えますが、熱湯は樹脂の変形や塗装・コーティングへの影響が考えられます。たとえば三菱電機の機種別案内には、フィルターを中性洗剤を溶かした40度以下のぬるま湯へ浸す方法があります。
この温度をすべての機種へ当てはめるのではなく、自宅の説明書に記載された温度を守ります。重曹、セスキ、炭酸ソーダなどのアルカリ剤も、アルミ、めっき、塗装を傷める場合があるため一律に勧められません。
洗剤のボトルを開ける前に、部品名を声に出す
同じ換気扇でも、フード、フィルター、ファン、操作スイッチでは、水や洗剤への強さが違います。「換気扇用」と書かれた洗剤を一本選ぶのではなく、今から拭く場所の名前を確認します。
| 今から触る場所 | 説明書で探す言葉 | 見つからなければ |
|---|---|---|
| 本体外装・フード | 洗剤の液性、布へ含ませる量、水拭きの要否 | 水を絞った布で目立つ汚れだけ拭き、問い合わせる |
| フィルター・ファン | 取り外し方、つけ置きの可否、湯温、時間 | 外さず、見える範囲にも別の洗剤を追加しない |
| 操作スイッチ・モーター周辺 | から拭き、水拭き、使用できない洗剤 | 直接スプレーせず、その場所は残す |
| 素材不明・塗装が浮いている部分 | 材質名、部品番号、交換部品の有無 | 写真を撮り、洗浄せずメーカーへ確認する |
ボトルの裏面に「油汚れ用」とあっても、それだけでは換気扇の全素材へ使えるとは決まりません。LIXILの案内でも、アルカリ性や弱アルカリ性の洗剤、アルコール、金属たわしなどを避けるよう示された部品があります。
中性洗剤で残った汚れは、強い洗剤へ進む合図ではなく、いったん乾かして部品の状態を見る合図です。焦げのように見える黒い点が、塗装の傷みや金属の変色ということもあります。
部品を戻したあとに確認する順番
乾いたように見えても、フィルターの縁やファンのくぼみに水が残ることがあります。明るい場所で向きを変え、水滴が出ないか確認します。急ぐためにドライヤーの熱風を当てると、樹脂や表面加工へ影響する可能性があるため、自然乾燥を基本にします。
通電前は手で固定だけを見る
写真と照らし合わせ、部品の表裏、ツメ、ネジ、ロック位置を確認します。整流板は重さがあります。機種の説明書に固定確認の方法がある場合は、そのとおりに行います。
少し引くと外れる。左右の高さが違う。押すとぐらつく。この状態なら電源を入れません。いったん外してやり直すか、取り付け方法をメーカーへ尋ねます。
最初の運転は十秒だけ音を聞く
コンロ上と周囲に工具や布が残っていないことを確認してから、説明書どおりに電源を戻します。最初は弱運転。換気扇の正面から少し離れ、十秒ほど音と振動を確認します。
掃除前と同じ一定の風音なら、次に強運転へ切り替えます。カタカタ音、金属が触れる音、大きな振動が出たらすぐ停止。ファンやフィルターの向き、固定をもう一度確認します。原因が分からなければ、その日は使わず相談します。
吸い込みは掃除前と同じ条件で比べる
掃除前に給気口を開けて確認したなら、掃除後も同じ状態にします。窓やドアの条件が違うままでは、フィルター掃除の効果を比べにくくなります。
メモへ「音は変化なし」「吸い込みは改善」「油だれなし」など一行残します。次に音やにおいが気になったとき、いつから変わったかを判断する手掛かりになります。
夕食で初めて使う前に、もう一度見る
掃除直後の空運転で問題がなくても、調理を始める前に整流板やフィルターが固定されているか確認します。洗った部品から水が落ちていないか、オイル受けが正しい位置にあるかも見ます。
調理中に異音が出たら、火を安全に止めてから換気扇も停止します。鍋を火にかけたまま、脚立へ上がって部品を押し直さないでください。
次回は「月1回」と決める前に、三回だけ見る
今回きれいにした日を、スマートフォンのカレンダーへ登録します。次は二週間後。掃除はせず、外側のべたつき、フィルターの色、油だれだけを見ます。
その次は一か月後。さらに二か月後。同じ三点を見て、汚れが目立ち始めた回を自宅の仮の周期にします。揚げ物が続いた月だけ早まるなら、回数ではなく料理内容の影響が大きいと分かります。
説明書に一か月ごとなど明確な周期がある場合は、その指示を下限として扱います。自動洗浄機能がある機種でも、外装、オイル受け、給気口など別の確認が必要なことがあります。お手入れランプを消す操作も機種ごとに違うため、掃除後に説明書を読みます。
予定には「換気扇を掃除」と書かず、「音・フィルター・油だれを見る」と書くと、分解せず確認だけで終える日を作れます。汚れが軽い段階で気づけば、次回の作業範囲も小さくできます。
「もう少しだけ」が危ない場面を先に決めておく
油が少し残ると、ここまで始めたのだから全部落としたくなります。しかし、換気扇掃除の終点は、真っ白になることではありません。洗える部品を傷めず、乾かし、元の位置へ固定できるところまでです。
| 続けてもよい場面 | その場で止める場面 |
|---|---|
| 説明書に外し方があり、両手で安全に持てる | 工具が必要、片側だけ外れる、部品を支えられない |
| 安定した足場で、正面を向いたまま手が届く | 体をひねる、つま先立ちになる、椅子しかない |
| 指定の洗剤で、力を入れずに汚れが動く | 塗装が布へ付く、腐食がある、厚い汚れが固着している |
| 写真と説明書で向きが分かり、固定まで確認できる | 向きが分からない、ぐらつく、異音や焦げたにおいが出た |
掃除中に色や光沢が変わった、塗装が浮いた、電装部へ水が入った、戻した部品がぐらつく場合は、そのまま運転しないでください。
賃貸住宅なら、止めたところを写真へ残します。「説明書にあるフィルターまでは洗えたが、奥から油が垂れる」「強運転だけ異音がする」と管理会社へ伝えます。費用負担や指定業者が分からないまま、自分で交換や修理を依頼しません。
相談するときは「半年掃除していない」だけで終えない
メーカーや修理窓口へ電話するとき、「半年掃除していません。大丈夫ですか」とだけ伝えても、機種と症状が分からなければ判断が進みません。電話の前に、テーブルへ取扱説明書とスマートフォンを置きます。
伝える順番は、型番、使用年数、症状、症状が出る運転段階、掃除で触った部品です。たとえば、次のようにまとめます。
「型番は〇〇です。設置から約七年。弱運転では普通ですが、強にすると金属が触れるような音がします。フィルターと整流板を説明書どおりに洗い、完全に乾かして戻しました。ファンは外していません」
油だれなら、量と位置も伝えます。「整流板の右奥から一滴」「オイル受けは満杯ではない」「拭いて翌日にまた出た」など、見たままを短く伝えます。原因を自分で決めて「モーターの故障だと思う」と言うより、窓口側が切り分けやすくなります。
手元に置くもの
- 型番ラベルの写真
- 異音や油だれが起きた日時のメモ
- 掃除前後の写真
- 使った洗剤の商品名
- 外した部品と、外していない部品
- 保証書または設置時期が分かる書類
異音を録音できても、換気扇を何度も動かして再現しようとしないでください。焦げたにおいや回転不良がある場合は、説明のための再運転より停止を優先します。
賃貸住宅では先に管理会社へ伝える
備え付けのレンジフードは、入居者が自由に交換できない設備です。管理会社へは「通常のお手入れの範囲を超えて分解が必要そう」「異音があり使用を止めている」「型番と写真を用意できる」と伝えます。
専門業者を自分で呼ぶ前に、指定業者の有無、点検費用の扱い、訪問まで換気扇を使ってよいかを確認します。管理会社からメーカーへ直接連絡する場合もあるため、連絡先と担当者名をメモしておくと話が途切れません。
「掃除で直るかもしれない」と運転を繰り返すより、異常の出方を一度記録して停止するほうが、安全確認にも修理相談にも役立ちます。
換気扇掃除に関するよくある質問
半年掃除していなければ、すぐ故障しますか?
カレンダーだけでは決められません。まず一分運転し、音、におい、回転、スイッチの様子を見ます。異常がなければ型番の説明書を開き、外側と指定部品の状態を確認します。異音や焦げたにおいがあれば、掃除で確かめようとせず止めます。
ファンは外して洗うべきですか?
説明書の「お手入れ」に、ファンの外し方と戻し方が載っているかを見ます。載っていなければ、その日は外しません。似た機種の動画ではなく、型番が一致する説明書を使います。工具が必要になった時点でも中止です。
熱湯につければ早く落ちますか?
早く終わらせるために湯温を上げないでください。樹脂、塗装、コーティングへ影響することがあります。三菱電機の機種別案内には40度以下のぬるま湯を使う例がありますが、その数字を別機種へそのまま使わず、自宅の説明書の温度を選びます。
掃除後も吸い込みが弱いときは?
まず、掃除前と同じ条件へ戻します。窓、ドア、給気口の状態をそろえ、フィルターの向きと固定も写真で確認。それでも変わらなければ、型番と「掃除前後で変化なし」というメモを添えてメーカーへ相談します。
市販の外付けフィルターを付けてもよいですか?
先に換気扇側の説明書を見ます。市販フィルターを付けられない機種や、取り付け位置が決まっている機種もあります。「レンジフード用」と書かれているだけで選ばず、型番への適合と交換時期を確認します。
まとめ|今日は型番を撮るところから始める
換気扇を半年掃除していないと気づいたら、すぐファンを外す必要はありません。最初に一分だけ運転し、いつもの音か、焦げたにおいはないか、油が垂れていないかを見ます。
異常がなければ、型番ラベルを撮影。説明書の「お手入れ」と「使用できない洗剤」を開きます。今日外すのは、そこで利用者が外せると分かった部品だけです。
洗い始めたら、落ちる油だけをやさしく動かします。塗装と同じ色が布へ付く、部品が曲がりそう、電装部へ水が入った。そんなときは、洗剤を足さずに止めます。完全に乾かし、写真どおりに固定できてから電源を戻します。
異音、焦げたにおい、回転不良、繰り返す油だれがあるなら、今日は掃除の日ではありません。使用を止め、型番、症状が出る運転段階、触った部品をそろえて相談します。
まず行うことは、型番の写真を一枚撮ること。半年という数字ではなく、その換気扇の説明書と、目の前の状態で作業範囲を決めます。

